ずっと観に行きたいと思っていたマシュー・ボーンのバレエ「シンデレラ」。最近は起業関連で忙しく、舞台に行くのを我慢していましたが、見通しがたったので、久々に観に行ってきました。
昨日思い立ち、席を予約。2階席の1列目が空いていたので、ラッキーでした!
シアターオーブは1階席よりも2階席の方が好きです。1階の後方になってしまうのであれば、2階席の方が断然見やすいと思います。特に、2階席の5列目までは、舞台が遠い感じはないです。2階からだと全体像が見えるのでおススメです。
ちゃんと確認してないですが、1階席はほぼ埋まっていたんじゃないかと思います。2階席は、前方と後方がありますが、前方5列までしか入っていませんでした。そのため、2階席の後方はガラガラで残念でした。3階席はチェックしてません。
音楽はプロコフィエフ
音楽はバレエと同じプロコフィエフを使用しています。基本的に曲順の変更はなく、古典バレエのシンデレラと同じ流れでした。
2幕の始めに1幕の序曲を持ってきたり、1幕の四季の音楽の冬がなかったり(もしかしたら他で使われていたかもしれないです。)ということはありました。
プロコフィエフの音楽が大好きなので、劇場で聞けただけで幸せでした。
とはいえ、プロコフィエフの曲に慣れていないと面食らうと思います。ディズニーのシンデレラや、バーンスタインのシンデレラがありますが、どちらもポジティブな曲です。ですが、プロコフィエフの音楽は、不協和音が混じり負のオーラに満ちています。僕はとっても好きですが、プロコフィエフ苦手という方は多いです。ですので、事前にチェックしておくといいと思います。
(ちなみに、この部分は明るい部類に入ります。僕が大好きなパートです。)
実際、隣の人は右の方も左の方も寝てましたね笑。右隣の人は、早い段階から寝ていて、最後まで寝ていたんじゃないか、と思います笑。
内容は少しついていけなかった
今回はプログラムを買っていなかったので、物語に少しついていけませんでした。帰り際にキャスト表を見て、そうだったのか!となりました。
( ボケててすいません。)
情報番組もチェックしていたので、内容はある程度わかっているつもりでいました。プロモーション番組で、最後お楽しみに!という感じだったので、内容をむしろ知らない方がいいんじゃないか、と思ってました。
ですが、バレエはやっぱり事前にストーリーわかる方がいいですね。
戦時下のロンドンが舞台
一番スゴイと思ったのは、この設定です。
戦争の話も、おとぎ話と重ね合わせるとすごくマイルドになる!
戦争を語ることは大事だと思いますが、教育的過ぎたり、重すぎたりしてしまうことが多いと思います。今回は誰もが知るおとぎ話のシンデレラを戦時下にすることで、戦争の話もすんなり入ってきました。重い話がとてもすんなり入ってきます。マシュー・ボーンのセンスの高さに感動しました。
1幕はバレエでもそうですが、踊りのシーンはかなり少なめで、人物紹介に焦点があたっています。ここでかなり人物が登場するんですが、設定をわかっていなかったので、誰が誰だか・・・、という感じでした。
説明不足感が…。
一部ネタバレするかもしれないので注意してください
とにかく兄弟姉妹が多い!お姉さんが二人、お兄さんが二人(脚フェチとゲイのお兄さん)、そして弟っぽいのが一人(弟ということは半分はシンデレラと血がつながってるかもしれない)。その中でシンデレラだけがのけ者です。
継母は例のごとく冷淡なのですが、2幕あたりで、ゲイのお兄さんを認める、みたいなシーンがあって、この時代にゲイを認めるというのは非常に進んだ考えだと思います。そんなに寛大なのに、なぜシンデレラには優しくないのか?と感じてしまいました。
最後の方でシンデレラを殺そうとするシーンも唐突すぎてついていけず。なんでシンデレラを嫌うのかがよくわからなかったです。そして、この継母の行動により、義理のお兄さん、お姉さんが、継母を見限るのですが、これもよくわからない。最後はシンデレラとハリーの結婚後のシーンが出てきます。そこでは、みんなが仲良くなっている…。うーん、理解できなかった。
王子とシンデレラの熱い感じが・・・
現代版になっているのはとてもいいと思います。ただ、王子(今回はパイロットです)とシンデレラの愛し合ってる感が少ない!やっぱりシンデレラと王子は運命の恋であってほしい!どん底の人生を変える運命の出会い。
ハリー役のエドウィン・レイさんは僕の席からだと、すごくオジサンに見えました。この方はヒゲいらないんじゃないかと。写真の印象と全然違いましたね。
2幕の華やかなシーンで、ハリー登場の場面。2人のパイロットと踊るのですが、ハリーが一番踊れてなくて、埋もれてました。見ててヒヤヒヤする踊り・・・。ハリーは負傷兵ではあるんですが、やはり華やかさというかキラキラ感があった方がいいと思いました。
1幕で四季の音楽でシンデレラとハリーが犬に追いかけられるシーン、ハリーが全然シンデレラを助けてあげない感じも不思議でした。
ガラスの靴の扱いが「?」
ガラスの靴は早い段階から登場します。シンデレラは宝物として大切にしまってあるのですが、ひとりになった時にガラスの靴を履いて踊り始めます。もちろんその後、継母やお義姉さんたちがやってくるのですが「見つかった!やばい隠さなきゃ!!!」ということもなく、その後もしばらく履いています。みんなが靴の存在に気づいているのにスルー・・・。普通の感覚だと、すぐ隠さないのかな?と。ガラスの靴、きれいだから、お義姉さんたちにとられちゃうんじゃないかと、僕の方がヒヤヒヤしてました。重要なガラスの靴がスルーされてる感じで嫌でした。
そして、ハリーも3幕でガラスの靴を頼りに、シンデレラを探し始めます。
ただ、すぐどっかに靴を放っぽってしまう…。それでいろんな人にとられそうになったり…。ちゃんとしまっとけよ!!とイライラしました。
実際、途中、ハリーはもう諦めてしまうか。みたいな葛藤があるのですが、それにしてももう少し大切にしろよ!、という感想です。
ちょい悪2人組に靴を取られて、いじめっ子がやるみたいに、ハリーが二人の間にいて、靴を頭上で投げ合う、というシーンがあったんですが、一人が取り損ねて、グダグダしてました笑
ハリーはシンデレラ探してる途中で娼婦と出会い、普通に寝てしまう・・・。快楽を求めてる場合じゃ・・・。この描写は必要か?、とちょっと疑問です。
幸せにはならなそうな二人・・・
シンデレラのアシュリー・ショーは素晴らしかったです。演技もとてもわかりやすく、足先が本当にキレイでした。ただ、2幕のシンデレラのドレスがあまり好きじゃなかったです。ポスターのドレスの方が良かったんじゃないかな?と思っています。
(会場にあったシンデレラの顔がくり抜いてあるパネル。なんか変でした)
シンデレラとハリーはあんまり幸せにはならないんじゃないかな、と思わせる感じでした。もう少し、華やかな展開があっても良かったのかな?と思います。やっぱりシンデレラにはすべてに打ち勝って幸せになってもらいたいです。
観に行って損はない!
ネガティブなことも書きましたが、観に行って損はないです。とにかく音楽が素晴らしい。そして、戦争に触れられている部分も重要で、実際にあったカフェ・ド・パリの悲劇がモチーフになっているので、真実味があります。踊りが少ないのは残念でしたが、シンデレラは古典バレエでも物語が重視されます。言葉がないことで、わざとらしくなく、すんなりとストーリーが入ってきます。すごく集中してどっぷりとシンデレラの世界に入ることができました。
天使のパリス・フィッツパトリック、
継母のアンジャリ・メーラ、
お父さんとアルフォンソ役のアラン・ヴィンセント、
の存在感、踊りに華やかさがありました!
カーテンコール!!
https://twitter.com/datsumousuiso/status/1052458770742341634
長くなってしまいましたが、以上感想でした!!
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