30代ってもっと大人だと思ってた

英語、ダンス、エンタメ、健康な身体づくりに関するブログです。

オリンピックを見ると赤狩りを思い出す…。開催のモヤモヤ感の原因を考える

日本をまっぷたつに割ってしまったオリンピック。賛成派と反対派が感情でぶつかりあい、わけのわからないことになっています…。

オリンピックについてしっかり考えたいので、自分の考えをまとめるためにブログを利用しています。

記事を書いているのは…

元劇団四季、テーマパークダンサー。アメリカの大学に留学経験あり。
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※3分ほどで読み終わる記事です。

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矛盾にあふれるオリンピック

オリンピックに非難が集まる中、オリンピック選手だけでなく、大会関係者、聖火ランナー、ボランティアにまで白い目が向けられています。

自由の国なので、大会に関わっていく選択も自由です。ですが、僕はモヤモヤした気持ちで大会関係者を見ています。とくにボランティアの人たちに対し、本当に奇特な人たちだなと思ってしまいます。

例えば昼のワイドショーの司会をする恵俊彰さん。4/28鹿児島の聖火リレーに参加しました。番組ではオリンピックに批判的な立場で報道しているにも関わらず、緊急事態宣言下の東京から鹿児島に行き意気揚々と聖火ランナーをつとめていました。

僕はこのときにものすごくモヤモヤした気持ちになりました…。

このモヤモヤはいったいなんのか…。

そして、このモヤモヤにすごく似た感情を思い出しました。それが「赤狩り」です。

赤狩り

1948年、第2次世界大戦後の冷戦期。アメリカ内にソ連の共産主義への警戒感が広がります。

「赤狩り」とは、共産主義を排除するため、共産主義者や関係者、スパイなどを次々とらえていく運動です。

この「赤狩り」の動きはエンターテイメント業界にも及びます。共産主義的な考えの持ち主はエンターテイメント業界から次々と追い出されていきました。共産党に所属していたことがある人だけでなく、労働条件改善のために運動している人まで、次々と告発されていきました。このとき、チャップリンもハリウッドから追放されてしまいます。

捕まった人がエンターテイメント業界に残るために、共産主義を否定することで解放されることもありました。ですが、共産主義に近かった人は、仲間の名前を売ることでしか解放されなかったケースも多くありました。名前を売った人はエンターテイメント業界に復帰することができましたが、名前を売らなかった人はエンターテイメント業界に復帰することができませんでした。

しかし、「赤狩り」の中心人物のマッカーサー上院議員の行き過ぎた行動に批判が高まり、1954年に終わりを迎えます。

すると、売名行為をした人たちに批判が集まるようになりました。『エデンの東』『欲望という名の列車』『紳士協定』を監督したエリア・カザンもその一人。また、ダンス界からは『ウエスト・サイド・ストーリー』を振り付けたジェローム・ロビンズもその一人でした。

もちろん政府の方針に従い、名前を売っただけと言われれば、そのとおりです。脅しがあり、心理的に追い詰められてしまったのも事実です。

ですが、仲間を売ったという事実は変わりません…。

とくにジェローム・ロビンズはこの頃から作風に変化が出てきます。1944年『踊る紐育(ニューヨーク)』のブロードウェイ版では底抜けに明るい作風でしたが、赤狩り後の1957年『ウエスト・サイド・ストーリー』では社会派になります。作品からは心の苦しみを感じることができるかもしれません。

オリンピックと赤狩り

エリア・カザンの作品を見ると、素晴らしいと思いつつ「赤狩りで名前を売った人」という印象がチラチラと残ります。「ウエスト・サイド・ストーリー」も素晴らしいですが、ジェローム・ロビンズの行為がどうしてもチラついてしまいます。

大げさかもしれませんが、オリンピックに関係している人には同じようなことを感じます。

僕は、聖火リレーに参加した芸能人やオリンピックの大会関係者、ボランティアの人にも引っかかりを感じています。

僕はオリンピックとはまったく無関係ですが、そんな僕でもモヤモヤが続きます。

参考になる対処法

このモヤモヤは気持ち悪いですが、起こる事実・起こった事実は変えられません。

この事実をどう捉えるかが大事だと思っています。その後のエリア・カザンを見て「こんな対処法があるのか」と感じることがありました。

1999年、長年の功績が讃えられエリア・カザンにアカデミー名誉賞が贈られます。ふだんのアカデミー名誉賞では会場全員がスタンディングオベーションを長時間贈ります。ですが、この時はまったく違う雰囲気でした。

スピルバーグやジム・キャリーは座ったまま拍手。エド・ハリス、エイミー・マディガン、ニック・ノルティは拍手を拒否。

一方、ウォーレン・ベイティ、キャシー・ベイツやメリル・ストリープはスタンディングオベーションを贈ります。

エリア・カザンは型通りのスピーチをおこない、赤狩りについての言及はありませんでした。このことにさらにガッカリした人も多く、スピーチの態度も微妙で僕もガッカリしてしまいました。正直、スタンディングオベーションの価値があったのかは疑問です。

ですが、僕はキャシー・ベイツのスタンディングオベーションを見たとき、懐の深さをすごく感じました。

とはいえ、拒否する態度を取るのも自由。こうやってお互いに意見を出し合うのがいいんだと思います。

僕もオリンピックに対してこういう態度でのぞめたらいいな、と思います。

ありがとうございました。

赤狩り関連の作品

「赤狩り」に関する作品は映画をはじめ数多く出ています。どれも評価が高いです。