男性のための水素・脱毛、情報サイト

茅場町に男性向け脱毛・水素サロンをオープン予定です。

MENU

シュツットガルト・バレエ団「オネーギン」2018.11.03 東京文化会館 大ホール ジェイソン・レイリー ディアナ・ヴィシニョーワ

f:id:pegastudio:20181103235739j:plain

シュツットガルトバレエ団が来日するのは知っていましたが、最近起業準備で忙しく、フォローできていませんでした。

3日前に気づき、急遽チケットを取って行ってきました。

ギリギリということもあり、行こうか本当に迷いました。

でも、僕が大好きなダンサー、ジェイソン・レイリーが出ます。

絶対おもしろいだろう!!ということで行ってきました。

 

 

演劇的バレエで隙のない作品

振り付けはジョン・クランコです。

僕はシュツットガルト・バレエ団が一番好きなバレエ団です。

その理由としてはジョン・クランコの作品がある、というのも大きな理由です。

このオネーギンは飽きる部分がほとんどないと思います。

スピード感があって、主役から群舞まで生き生きしています。

あらすじ

アレクサンドル・プーシキン原作によるジョン・クランコ振付の全3幕のバレエ

音楽: ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
編曲: クルト=ハインツ・シュトルツェ
装置・衣裳: ユルゲン・ローゼ

ロシアの田舎の地主の娘タチヤーナは、帝都育ちの洗練された青年オネーギンに憧れ、恋文をしたためる。いっぽう若くして人生に飽いたオネーギンは一途なタチヤーナの愛を疎んじ、友人レンスキーをつまらぬ諍いから決闘で殺して失意のうちに去る。数年後、将軍の妻となったタチヤーナとオネーギンが再会。オネーギンはタチヤーナの気高い美しさに心を打たれ、熱烈に求愛。しかし胸に恋心を残しながらも人妻としての矜持を失わないタチヤーナは、これを拒絶する。

NBSホームページより

 

 ホームページのあらすじはたったこれだけです。笑

バレエのあらすじは、こんなにスッキリ説明されてしまいます…。

もう少し解説があったのでご紹介します。

「オネーギン」は世界屈指のバレエ団がこぞって上演し、ダンサーたちが踊ることを夢見る、天才振付家ジョン・クランコによる奇跡のドラマティック・バレエです。

舞台となるのは1820年代のロシアの、素朴な人々が暮らす田舎と、華やかな帝都ペテルブルク。ロシアの理想の女性と称えられる誠実なタチヤーナと、遅まきにその気高さに打たれる憂愁の貴公子オネーギンの悲劇的な恋のゆくえが、同名オペラとは別のチャイコフスキーの音楽を使って描かれます。タチヤーナとオネーギンをめぐる出来事が、まるで映画を見るように流暢に進んでいくなか、現れるのは、全編の白眉ともいえる二つの鮮烈な場面──オネーギンを慕うタチヤーナの初恋の高まりを描く第1幕最後のパ・ド・ドゥと、二人のすれ違ってしまった恋の葛藤を表現する最終場のパ・ド・ドゥは、バレエ・ファンなら胸高鳴る、これぞドラマティック・バレエといえる名シーンです。

NBSホームページより

 


『オネーギン』 ~シュツットガルト・バレエ団2018年日本公演

 この歳になってようやく理解できるようになった

十数年前に観た時は、オネーギン!なんてダメな男なんだ!と思っていました。

歳を重ね、何度も見るうちに、だいぶ理解できるようになりました。

そういう時もあるよね・・・、という。

さすがにオネーギンほど取り返しがつかなくなることはないですが、自分本位になってしまうのは、かなり理解できます。

誰しも尖がっている時期はあるし、後悔していることもあります。

そして、忘れられない人。

本日のキャスト

オネーギン:ジェイソン・レイリー

レンスキー(オネーギンの友人):マルティ・フェルナンデス・パイシャ

ラーリナ夫人(未亡人):メリンダ・ウィサム

タチヤーナ:ディアナ・ヴィシニョーワ(マリインスキー・バレエ プリンシパル)

オリガ:アンナ・オサチェンコ

彼女たちの乳母:ソニア・サンティアゴ

グレーミン公爵:ロマン・ノヴィツキー

近所の人々、ラーリナ夫人の親戚たち、
サンクトペテルブルクのグレーミン公爵の客人たち:
シュツットガルト・バレエ団

 

指揮:ジェームズ・タグル
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

 

◆上演時間◆


第1幕  14:00-14:45

休憩      20分
第2幕  15:05-15:30

休憩      20分

第3幕  15:50-16:15

スピード感があるのは上演時間が短いこともあります。

短いとはいえ、不足感はまったくありません。

主役二人がどうしても観たかった

 

僕はオネーギン役のジェイソン・レイリーが大好きで、来日の際はチェックしています。

演技が濃くて、男らしい踊りです。

たしかシュツットガルト・バレエ団は男性の身長制限が、178cm以上だったと思いますが、その中でも存在感が際立っています。

タチヤーナ役のディアナ・ヴィシニョーワはマリインスキー・バレエ団からのゲストです。

泣く子も黙るファム・ファタルと呼ばれる、妖艶な雰囲気を持つダンサー。

ディアナ・ヴィシニョーワもとにかく演技が濃いです。

僕は演技が濃いダンサーが好きなので、この濃い二人が合わさって、どういう踊りをするのか、とっても期待していました。


Diana Vishneva’s Last Days with American Ballet Theatre | The New Yorker

ディアナ・ヴィシニョーワがアメリカン・バレエ・シアターを退団した時の作品が「オネーギン」でした。その映像です。

オネーギンはマルセロ・ゴメスが踊っています。

このダンサーも演技が濃ゆいダンサーです。

本当に素敵でした

 

僕がバレエを見始めた15年前ほどから、第一線で活躍している二人。

言い過ぎかもしれませんが、その時と遜色ないテクニック。

観ていて、感情がどんどん伝わってくるので、心を揺さぶられます。

何度見ても素晴らしいダンサーです。

この二人は踊りのキレ、疾走感が凄く、鬼気迫るものがあり、役として舞台を生き抜いている潔さがあります。

ワイルド感というか、良い意味で雑な感じがあって、観ていてとてもワクワクします。

ジェイソン・レイリーのオネーギンは情熱的で好きです。


一方のタチヤーナは、純粋なキャラクターです。

ディアナ・ヴィシニョーワは、情熱を内側にたくさん溜め込んでいて、時々それが爆発します。

おとなしいだけでないタチヤーナ。

しっかりと意思を持っていて、強さを感じました。

 

第1幕「鏡のパ・ド・ドゥ」

 

タチヤーナが夢で理想の姿のオネーギンと一緒に踊ります。

幸せに満ち満ちている踊り。

とにかく高難度のリフトの連続です。

シーンの始まりはとてもアイディアにあふれています。

50年前に演出されているのに、今でもスゴイ!と思います。

ジョン・クランコはやっぱりスゴい!

よくこのパ・ド・ドゥだけ抜き取られて踊られることがありますが、やはり話の流れとセットがしっかりある中で踊られるのとは全然違います。

とても印象的な踊りでした。

ディアナ・ヴィシニョーワがすごいスピードでジェイソン・レイリーに飛び込んでいきます。

ジェイソン・レイリーはすべてをしっかり受けとめ、かつ幸せな表情をしている二人。

途中ディアナ・ヴィシニョーワが足を振り子にするリフト。空気を切り裂くリフト。観ていて、本当に気持ちよかったです。

第2幕

 

タチヤーナをこっぴどく振るオネーギン…。

すごく残酷なシーンです。

タチヤーナはすごくショックを受けますが、オネーギンは何とも思っていない。

悪気がない分、さらに残酷でした。

一方通行の恋愛。この非情さを、客観的に観ると本当にツラいです。

でもその反面、タチヤーナは夢見る夢子なので、現実にいたら結構やっかいかもしれません。

あれぐらいこっぴどく振らないとわからないのかも・・・、と思ったり。

にしても、本人の目の前でラブレターを破り捨てるオネーギン。

まだ年端もいかないタチヤーナをバッサリです。

一生恨んでしまうような断り方…。

恐ろしいです。

第2幕 オネーギンとレンスキーの決闘

 

ちょっとふざけていただけなのに、オオゴトになってしまう…。決闘にまで発展してしまう。

社会的な地位やプライドを守ることは、この時代特有です。

冷静になればわかる話でも、決闘をしなければいけない時もある。

このどうしようもないドラマがとにかくツラい。

オネーギンが招いたことで、誰もがオネーギンが悪いと思っている。

それでもタチヤーナは純粋にオネーギンを心配している感じがすごく伝わってきました。


そして、レンスキーを殺してしまったオネーギン。

最後に泣いている姿が刺さりました。

きっとオネーギンは一生後悔して生きていくんだろう、と思いました。

親友を殺すという重みを背負って生きるということは、どういうことなんだろうか・・・、と考えてしまいます。

 

第3幕 手紙のパ・ド・ドゥ

 

タチヤーナは公爵夫人となっています。

オネーギンは、公爵家で再会したタチヤーナに熱烈な恋文を送ります。

第1幕の逆パターンです。

この「手紙のパ・ド・ドゥ」は、晩餐会の最高潮から一気にこのシーンになだれ込んでいきます。

ガラ公演では二人の踊りだけが切り取られますが、この前段階のシーンは本当に必要に思います。

音がめちゃめちゃ速いのでダンサー泣かせです。

1組カップルが完全に音に乗り遅れていましたね。



そして「手紙のパ・ド・ドゥ」です。

オネーギンとタチヤーナはレンスキーの悲劇を分かち合える唯一の存在です。

そしてタチヤーナにとって、忘れられない初恋の相手。

僕から見るとオネーギンはタチヤーナを純粋に好き、というよりは慰めてくれる相手をただ求めているだけに思えます。

たぶん理解してくれるのはタチヤーナだけなので、無意識に利用してやろうという感じ。

オネーギンはかなりの自滅型。

でも今の僕は、オネーギンを憎むことが出来ません。

踊っているジェイソン・レイリーが好きということもありますが、観ていて本当に痛々しい。

どうにか平穏な生活を送ってほしい、と願います。



最後はタチヤーナがオネーギンの手紙を、目の前で破ります。

これも第1幕の逆パターンです。

第1幕で、オネーギンは悪気なく手紙を破ります。

ですが、タチヤーナは純粋な愛を持って手紙を破ります。

たぶんこの二人は永久にすれ違い続けていく運命なんだ、と感じました。

タチヤーナは初恋の相手に純粋に向き合っているのに対し、オネーギンは無意識かもしれないですが打算的。

鏡のパ・ド・ドゥの振り付けが少しずつ入っています。タチヤーナから見ると過去の熱い思い。オネーギンから見るとタチヤーナを引きずり込もうという罠にも思う。

タチヤーナの純粋さがオネーギンに勝ってくれて、ホッとしますが、二人が結ばれる姿も見てみたい。

すれ違いが解消されたら、実は幸せになれたんじゃないか、という思いにさせてくれる踊りでした。

 


迷っていたのがバカに思うくらい、観に行ってよかったです!!

 

群舞がとてもいい

 

その他大勢の扱いにされがちな群舞も、オネーギンでは非常に重要な登場人物です。

きっとダンサーの方たちも楽しいんじゃないかな、と思います。

また、ジョン・クランコの振り付けがとてもイイです。

オネーギンとタチヤーナの踊りと、群舞の踊りにメリハリがあって全く飽きることはありませんでした。

脇役はとても大事です

 

オリガ役のアンナ・オサチェンコは甲がとーっても美しい。

アンナ・オサチェンコは、あまり好きなダンサーではないです。

というのも過去に「白鳥の湖」で観たことがあるのですが、トラウマレベルになるくらいの出来でした。

王子をエヴァン・マッキーが踊っていたと思いますが、王子がただただ目立っていた「白鳥の湖」・・・。

なんじゃこりゃ、と思った記憶が今でもあります。

ですが、踊りに必死な感じがあったものの、今回は、今まで観た中で一番良かったです。

ただ音を早取る傾向が強かったです。



レンスキー役のマルティ・フェルナンデス・パイシャは薄味でした。

特に主役二人が濃ゆいので、存在感があまりない感じです。

テクニックや姿はきれいですが、やはりテクニックに意識が行ってる感じでした。

決闘を挑むときに、グローブでオネーギンをはたくシーンはよかったものの、本当にひっぱたく時の臨場感のなさが残念でした…。


メリンダ・ウィサム、ロマン・ノヴィツキーはさすがの存在感で舞台に安定感をもたらしていました。

 

やっぱりシュツットガルト・バレエ団は大好きなバレエ団

 

今日は新国立劇場で新作の「不思議の国のアリス」がやっていたので、バレエの観客が分散していたと思います。

ですが、お客さんはなかなか入っていたんじゃないかと思います。

応援しているバレエ団なので、うれしいですね。



シュツットガルトバレエ団はいつもグッズ販売があります。

カレンダーほしかったんですが、今回は売ってなくて残念でした…。



今回「白鳥の湖」もあります。ジョン・クランコの作品自体は好きですが、ダンサーが古典作品の「白鳥の湖」にはあまり合っていないように思うので、今回はパスしたいと思います。

とにかく、このキャストでオネーギンが観られて本当に良かったです。



そして、カーテンコールは拍手が鳴りやみませんでした。

僕は、花束をもらったダンサーが中から1本花を取ってパートナーに渡す、という瞬間が好きです。

ディアナ・ヴィシニョーワはジェイソン・レイリーと指揮のジェームズ・タグルに渡していました。

そういうところも好きでした。


たけだ